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日本酒の種類

・ 日本酒の種類 その1

 純米酒とか、大吟醸酒とか、山廃だとか、上撰とか、ラベルには様々な名前が書いてありますね。あまりにたくさんの種類があるので、迷ってしまった経験がありませんか。
 ラベルには様々な情報が入っているのですが、今回は記載してあるお酒の種類、分類についてお話をさせていただきます。
 お酒の種類には、吟醸酒や純米酒など酒税法という法律で決められた分類、生酒や山廃など造り方による分類、上撰、別撰など蔵元が独自の基準で決めた分類などがありますが、長くなりますので、2回にわけてご説明します。

 一般に日本酒といいますが、酒税法による呼び方では「清酒」と定まっています。
 清酒という表示を使うには基準がありまして、基本的には米と米こうじ及び水を原料として発酵させ、こしたものが清酒と呼ばれます。ですから調味料が添加されたものや、こしていないものは清酒とは呼ぶことができません。
 そのほかアルコールや清酒かすなど添加物の基準も決められています。

 また「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」という長い名前の法律がありまして、通常は略して「酒類業組合法」と呼ばれておりますが、私たちが普通に使う「吟醸酒」や「純米酒」の基準も、この法律の「特定名称酒」という基準によるのです。
 
 「純米酒」は名前のとおり、米と米麹だけで造られたお酒で、精米歩合が70%以下のものに表示できます。
 原料に醸造アルコールを加えた清酒は次のように分類されます。
 「本醸造酒」は精米歩合が70%以下のもの、
 「吟醸酒」は精米歩合が60%以下のもの、
 「大吟醸酒」は精米歩合が50%以下のものに表示することができます。
 それ以外のお酒は「普通酒」の表示になります。普通酒は清酒の約70%を占めるほど多く出荷されているんですよ。
 ちなみに「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」は米と米麹だけで造られたお酒で精米歩合がそれぞれ60%以下、50%以下のものになります。

特別純米酒

 「特別純米酒」や「特別本醸造」の表示をご覧になったことがあると思います。
 この「特別」にはそれこそ特別な意味があります。本醸造酒は70%以下の精米歩合と決められておりますが、例えば吟醸酒の基準である60%以下の精米歩合で造るなど蔵元が特別な造り方をした場合、「特別本醸造酒」という表示をすることができます。
 特別純米酒も同じように、60%以下の精米歩合で造った純米酒など特別な作り方をしたお酒に表示できます。特別かどうかは蔵元の判断ですが、「特別」の表示をするときは、その理由をラベルに表示しなければなりませんので一度お確かめください。

大吟醸酒

 精米歩合だけ見ると吟醸酒の基準になるものも多くありますが、香り高い吟醸酒は、精米歩合だけでなく蔵元の最高の技術を駆使したお酒だけに許される名前です。
 特に大吟醸酒は蔵元の渾身のお酒です。精米歩合だけでなく、麹作りから発酵、搾りまでそれこそ秒刻みの工程を慎重に行い、使う酵母も厳選し、温度管理にもこの上ない神経を使って作り上げる、蔵元の最高技術の結晶です。作り手の誇りと責任が「大吟醸」のラベルのなかに込められているのですよ。

 また、蔵元では独自の分類をする場合があります。ラベルに上撰や別撰などの表示がある場合ですね。これは蔵元が一つの銘柄で出荷するお酒に対して、独自の判断で規格化したものになります。ですからほかの銘柄との比較はできません。
 平成4年にそれまでの清酒表示でありました「特級」「一級」「二級」などの級別制度が廃止されましたが、そうした用語に代わるものとして使っているもので、「特撰」「別撰」「上撰」「佳撰」などと言い換えているようです。

 (平成22年4月)

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